大同心北西稜へ

本には大同心北西稜は八ヶ岳のフリーで登れる最難ルートの一つと書かれている。
記録を見ても敗退とか素手で登ったとかあり、憧れと緊張のルート。
と言うか自分にはちょっと厳しいのではないかと思っていたのだけど。

【参考にならない今回のコースタイム】
6:00美濃戸口~9:15赤岳鉱泉~10:40鉱泉出発~12:30大同心基部~13:50登攀開始
~15:55核心4ピッチ目~18:50大同心の頭~20:40赤岳鉱泉

昨シーズンはアイスばかりで冬の岩稜は登っていないし、今冬の初バリエーションで緊張。
早起きしたはずが気付くと美濃戸口を出たのは6時、もう少し早くしないと。
今年は2月の大雪で八ヶ岳の登山道は全て良く踏み固められた雪の上にあり、かえって歩きやすい。
にも関わらずテントに登攀道具の重さにヒーヒー言いながら赤岳鉱泉には3時間強かかった。
テントを設営して少し休憩して、気付くともうこんな時間ってことで出発。

大同心稜の急登でまた汗をかきつつ大同心基部へ到着して、すぐに登攀準備を整える。
大同心を左手へ回り込み登れそうな部分を探してルートの目星を付ける。
ちょっと滑落ザック回収やらでバタバタしてから登攀開始。

1ピッチ目。早速、リードしていい?と言われてフォロー。
ルートはここで合っているのだろうか、結構悪かった。。。
支点作りに迷っている感じだったので激落ちしたらヤバいんだろうな~と思いつつ登る。
20140315daidosin1

リッジ部分まで登って、正面の壁は明らかに登れないので左手へどんどん回り込んでいく。
支点は八ヶ岳特有のポコポコ飛び出た石にスリングを巻いて苦労して作成してあった。

2ピッチ目、一応トップ。
トポには草付とあるが今回は締まった緩めの雪壁をワシワシ登るだけ。
支点も不要だったけれどルートが曲がる部分でロープの流れ用に一応カム1つだけ。
ロープが足りなくなり引いてもコールも聞こえないので、ロープの動きから解除して登ってきて貰い、漸く岩のところへ着いたらカムと岩角で一応ビレイ。
あとで残置ハーケンが氷に埋もれているのを発見。

3ピッチ目フォロー。
それほど難しくは無い岩と草付を登って4ピッチ目の手前まで。
ビレイポイントはステンレスのオールアンカーにフィクサのスチールハンガーがあった。
20140315daidosin2

最初は時間も押していたのでここで下降する予定でラッペル支点を探ってのだけど。

4ピッチ目、フォロー
ルートを確認していたのーるが登っていい?と。
凄くモチベーションが高い、この辺はもう少し見習わないと。
そして実質的にこのルートの核心であるピッチを見事に突破していった!!
良いものを見せて貰いました。
と同時に最後はヘッデン登攀をすることも覚悟した瞬間だったりw
20140315daidosin3

最初は凹角気味で、その後は細かくなると記録にはあったけれど少々違う印象。
凹角を抜けても常にスタンスはあるので焦らずに、記録で素手になったと云うのもあったが1度も手袋を外す事無くバイルで草付へ打込んだり引っ掛けてドライとして登ると良かった。
ランナウトしつつ要所要所にはボルトが出てきて、ハンガーの無いボルト頭だけの場所はハーケンとリングボルトがあった。
ビレイポイントはまたボルトとリングボルトにシングルロープでしっかり作成されていた。

5ピッチ目リード。
右へ回り込むと登りやすいとトポにあったが案外悪くて焦った。
正面より登った方が良かったかも?な印象だった。
最後の核心までは簡単なつもりだったので焦ったけれど一応トポはⅣ+か。
雪壁となって(普段は草付?)、灌木が出てくるので良さそうなものでビレイ。

6ピッチ目?、フォロー
今回はやっぱり雪が多いようで、モフモフの雪稜をラッセルしつつ歩く。
ある程度ロープが出たところでこちらもロープを背負って続く。
先には大同心の頭と最後の核心のクラックが紅い夕日に照らされれている。
20140315daidosin4

西には木曽御嶽岳の隣で地平線を染めながら今日の別れを告げる太陽。
さあ後は時間との戦いだ~
20140315daidosin5

7ピッチ目、トップ。
もう暗くなるまで時間が無いのでヌンチャクとカムを受け取り急いで取り付く。
これまた要所要所にボルトがあるので思い切って登れるのだけど、
最初のクラックはジャミングも効いてフリーで登れるだろうと思いつつ、迷わずA0して抜ける。
2つ目のクラックはジャムがバチ効きしてそのまま素直にフリーになった。
あとは傾斜が無くなり一気に頂上へ抜けて、飛び出た岩にスリングを巻いてすぐにビレイ。
そしてギリギリ真っ暗になったところで登攀終了、明るい月に浮かぶ山々の稜線とと遠くに浮かぶ夜景が心地良い。
20140315daidosin6

下降は反対側のコルへ雪稜を下り、大同心南稜の下降路を探す。
懸垂1ピッチで降りれるポイントがある筈と聞いて探すも見つからず、急なルンゼを下降。
途中で懸垂下降に使った感じの支点があったので下りてみると、30mと少し程度でトラバースの踏み跡があった。
どうやら大同心南稜を登ったパーティーの下降路で、小同心へ向かうトラバースの場所だった。

あとはトレースを辿り大同心の基部へ戻り、大同心稜を下りて赤岳鉱泉へ到着。
9時に消灯する小屋の15分前に駆け込みビールを買って漸く乾杯。

翌朝はしっかり寝坊して青空の下を下山。

無理かなと思っていた大同心北西稜。
パートナーのモチベーションと登攀力に引っ張られて無事に登ってくることが出来た。
今シーズンは残業ばかりだけどw、大同心北西稜も印象に残る素晴らしいルートでした。
どうもありがとうございました!

【八ヶ岳バリ記事メモ】
山渓201012、岳人201301、201401
【その他メモ】
クォークをダブルでドライのつもりで正解、カムは1セットまでで充分
ロープ50m、アイゼンは平爪でOK
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晴れた日のアウトドアが好き。
猫を見るとちょっかい出そうとする。

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