


○日時 :平成19年5月4~5日(前夜発)
○メンバー:Tさん、しょうすけ_(記)
○ルート説明:
鹿島槍ヶ岳北峰へ続く積雪期のバリエーションルート
抜群の眺望にナイフリッジ、雪壁、岩場と様々な要素が楽しめる
白馬岳主稜と並び後立山を代表するルートの1つ。
行程:大谷原23:00(幕営)7:30~一ノ沢ノ頭11:00~
二ノ沢ノ頭12:00(幕営)4:30~第一岩峰6:00~
第二岩峰7:00~鹿島槍ヶ岳北峰9:30~
鹿島槍ヶ岳南峯10:10~冷池山荘11:15~
西沢雪渓~西俣出合12:40~大谷原13:30
4日の登頂狙いは混雑しそうとの判断から1日遅らせて計画。
これが当り、懸念された天気も予想以上に良く、快適な山行でした。
今回は遊び疲れ?の影響か風邪気味で喉が痛い上に腰痛発生中。
熱は37.4℃・・・微妙だけどすぐ下がると楽観視。
腰痛対策にと駅に向かう途中でインドメタシン配合の塗り薬を購入。
こんな状態でバリエーションルートを歩けるか~?
と、少々不安はあったけれど行ってしまいました(^_^;)>
動けるし、現地に着いて悪化しているようなら諦めるつもりで。
3日19:00西国分寺駅で待ち合わせて
6日前の白馬主稜と同じく中央道を豊科ICまで西へ西へと走る。
連休中だけあって車の数も少なくはなかったものの流れていたので
大谷原へは見込みより早く23時前くらいに到着した。
駐車場は混雑していたものの都合よく空きスペースを1箇所発見♪
近くにテントを張り、無事の山行を祈願して乾杯してから就寝。
夜は暖かく冬用シュラフではカバー無しでも汗をかいていた。
夏用シュラフにカバーのTさんは、やはり寒かったらしい。
4日の行程は短いので起床は6時過ぎ。
もっとゆっくりしていても良かったのだけど、
やはり山では山時間がスタンダードとなるのだろうか?
大谷原の駐車場を出てから20分ほど林道を歩くと
右側の木に赤リボンがこれでもかと云う位に幾つも結びつけてある。
うっかりしているとスルーしてしまうことも珍しくはないようだけど
ここが東尾根へ続くルートの入り口です。
暫くは雪の無い急登を延々と上り続ける、
これがテントと登攀用具を入れたザックを背負う身には堪えた~
稜線に出ると潅木とブッシュの合間に少しずつ残雪が現れ
山肌が完全に雪に覆われる頃には白い雪を纏った山々が見え始めた。
青い空に白い峰々はとても映え、気分も高揚してくる♪
目指す鹿島槍ヶ岳が見えるとスノーリッジが始まる。
ここでピッケルを出すものの、やはり大型連休後半
しっかりトレースがあるのでアイゼンも着けずに楽々歩けた。
一ノ沢ノ頭へ到着するとテントが1張りだけ残されていて
脇にピッケルが1本ポツリと雪面に刺ってた。
少し休憩していると中からゴホッゴホッと咳が聞こえる。
体調不良のメンバーを残し、ピストンでアタックしているのだろう。
ここまで来ていながら留守番となってしまって残念だったろうなぁ。
通常は二ノ沢ノ頭まで進んで幕営することが多い筈なのだけれど
ここで他にも2張りほど幕営の為に整地した痕跡があり。
その先でも平坦な鞍部など数箇所で整地してあった。
どうやら昨日はかなりの数のパーティーが幕営していた模様。
そして先に目をやると頂上直下の雪壁を4人パーティーが登攀中、
その下の岩場では次のパーティーが取り付いているのも見える。
稜線の陰では何パーティーが順番待ちしているのだろうか?
1日早く来てしまったら大変な目にあったようだ。
二ノ沢ノ頭に着いたのは丁度お昼頃、う~ん、やっぱ早過ぎ。
今日のテント場が混雑していたらどうしようかと思っていたのに
他には1パーティーもいないし、振り返ってもやって来る姿は無い。
先行者が作り上げた1番良さそうなスペースを選んでテントを張り
ポカポカと暖かい日差しの中、爺ヶ岳や五竜岳方面の雪山を見つつ
外での~んびりして過ごしていた。
バリエーションルートにあるまじき楽をしていたかな~。
夕方近くに山頂方向より2人パーティーが下山してきた。
予想通り、一ノ沢ノ頭にテントを残してピストンのパーティー。
話を聞くと岩場の渋滞があまりに酷くて登頂は諦めたらしい。
1名は風邪でダウン、残り2名は渋滞で登頂断念とは残念ですね
またリベンジに来て、今度は登頂して下さい。
翌日は未明より行動予定なので5時頃には夕食。
外は時折風が吹くものの、テント内は緩やかな時間が流れていた。
寝る前に外へ出てみると薄明るい闇夜に鹿島槍ヶ岳が浮んでいる。
明日はあの天辺まで登るのだな~とワクワクする。
写真は失敗してしまったけど・・・大町の夜景に星空も綺麗だった。
5月のアルプス稜線でゆっくり星空を眺めていられる穏かな夜
とても贅沢な気分だった。・・・暖か過ぎ?
2日目へつづく。
※山岳会への山行報告を一部改編して日記にしています。